土作り

白さを追求するため天草陶石でも少量しか産出されない最高品質の陶土を使用しています。
製品によって求められる質感も異なるため、自社で開発した独自の陶土や唐津焼系の陶土、萩焼の陶土など全国の陶土を吟味して使用しています。

生地作り

手動ろくろ、機械ろくろ、鋳込、圧力鋳込の4つを使い分けて作ります。

特に特徴的なのは、どの製品にも仕上げに「削り」の工程が入ることです。ろくろを回しながら、高台と器の縁だけでなく、全面を削り出していきます。絵付けをしたときのにじみや、手触りなどをイメージしながらの地道な作業を怠らないことで独特の味わいが現れます。

「削り」の工程で使用する道具「カナ」(かんな)は一つ一つ製品に合わせ造ります。トチリ(飛びカンナ)も特殊なカンナを用いて削りの時に細工して使います。

素焼き

一つ一つ手積で窯へ積み込み、通常の品物では約900度で約10時間焼成します。製品により焼成温度を900度 ~ 950度、焼成時間は15時間をかけることもあります。

下絵付け

どんなに慣れた職人でも、どんなに描きなれた絵柄でも見本を見ながら、描いていきます。基本を大事にする痴陶人の教えを頑なに守っています。

絵付をする呉須は自社で調合し、10種類以上の独自の染付(あい)の色を使い分けます。さまざまな形に調和する染付(あい)の色を使用し一つ一つ手で絵付を行っています。古来中国からの技法を伊万里陶苑独自の技法に展開し 、古風な感性から新しい感性まで幅広いデザインを行っています。

釉薬

伊万里陶苑では、比較的に焼成時間が長いので釉薬が流れないような調合が必要となります。専門の職人と試行錯誤を繰り返しながら調整します。

30種類程の釉薬を 土の種類によって、掛け分け、土のよさ、釉薬のよさを引き出します。釉薬の原料として天然の柞灰(柞の木の皮)天然の土灰(雑木の皮)を水にさらし、1週間ほどねかせてアクを取り乾燥、そしてその他の原料と混ぜ合わせ釉薬をつくります。

本焼き

1300度で最低でも18時間焼成します。焼成に長い時間をかけることで強度が増し、より透明性のある器に仕上がります。

焼物自体の最終段階なので今まで以上の気づかいが必要です。焼物というのは焼成時間が短いと、焼物自体の強度が低下するので当社では約24時間、火入れから火止めまで全行程を人間が操作します。温度管理、火色の管理、ゼーゲルの確認(ゼーゲルとは、温度により変化する物)など。この作業が焼物をより強い製品、作品を生み出すきっかけとなり、窯焼は「世話やき」と言われています。

上絵付

オリジナルに調合した絵具しか使いません。

色合いや透明感を重視して作り出しています。金彩は純金の粉を絵具にした物を使用します。色絵具は主に、赤、緑、黄、青、紫を使用します。特に赤い色は 痴陶人の赤と呼ばれる深みのある色合いです。

職人たちは使用する熊野筆をそれぞれに微調整をして使いこなします。

すべて手で絵付を行い、古来からの技法から新しい技法まで、幅広い技法を駆使して絵付を行っています。下絵付けと同様に見本を見ながら基本に忠実に描いていきます。

赤絵窯

5時間をかけ800度まで上げて2時間焼成します。色によって窯入れの回数を増やします。